代表インタビュー- 「この技術を、衰退させてはならない」老舗水道工事会社が新たな仲間と描きたい、未来への挑戦。

神奈川県横須賀市を拠点に、人々の生活に欠かせない「水」のインフラを支える公共工事を手掛けている苅山設備株式会社。創業から地域に根差し、高い施工技術と真摯な仕事ぶりで、地域社会、そして同業種からも厚い信頼を寄せられています。


本日は、そんな苅山設備株式会社を率いる二代目代表の苅山 寛樹(かりやま ひろき)社長(以下 苅山)に、これまでの歩みや仕事への熱い思い、そして未来へのビジョンについて、たっぷりとお話を伺いました。


≪目次≫

-代表のキャリアパス──「怖い」から「やりがい」へ、業界イメージの変化

-会社が向き合う課題と、共に乗り越える仲間たち

-水道工事業界の真髄と苅山設備の未来

-求職者への最終メッセージ:共に未来を創る仲間へ--


■代表のキャリアパス──「怖い」から「やりがい」へ、業界イメージの変化

-本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。求職者の皆さんに向けたインタビューということで、まずは苅山さんがどのようにこの建設業界、そして水道工事の道へと進んでこられたのか、そのきっかけからお伺いできますでしょうか?


苅山:こちらこそ、本日はありがとうございます。私がこの業界に入ったのは、高校を卒業してすぐ、18歳の時でした。実は、私の父が水道工事の会社、つまり今の苅山設備を経営していまして。小さい頃から、父の仕事の様子を身近に見て育ったんです。中学校や高校の頃には、父の会社でアルバイトも経験していましたから、この業界の空気は肌で感じていましたね。


-そうだったんですね。小さい頃から身近な存在だったと。でも、高校卒業後すぐに今の会社に入られたわけではないと伺っています。

苅山: はい、そうなんです。高校を卒業してからは、すぐに父の会社に入るのではなく、一度地元の土木業の会社で2年ほど働かせてもらいました。今思えば、それが私にとっての「修行」期間だったんだと思います。そこで社会人としての基礎や、この業界の厳しさを体で覚えました。


-まさに修行ですね。その後、どのようなきっかけで苅山設備に戻られたのでしょうか?

苅山: 20歳で結婚をすることになったんです。そのタイミングで、父から「そろそろ会社を継ぐことを考えてみないか」という話がありまして。自分の中でも、家庭を持つという大きな変化を機に、仕事に対する意識が大きく変わったのを覚えています。それから、父の会社に戻り、20代はひたすら現場に出て、必死に仕事と技術を覚える日々でしたね。私にとっては、結婚と会社に戻ったことが、まさに人生のターニングポイントだったと感じています。


-20歳で結婚、そして家業を継ぐ準備を始められるというのは、非常に若い頃からの覚悟を感じますね。他にやりたいことや、別の道を考えたことはなかったのでしょうか?

苅山: ええ、それが不思議なことに、他にどうしてもやりたいということがなかったんです。小さい頃から一番身近にあったのがこの業界でしたし、高校を卒業する際も、色々と将来を考えたのですが、他の道に進む具体的なビジョンがありませんでした。父も「無理に継がなくてもいい」と言ってくれていたので、本当に自分の意思でこの道を選びました。


-「怖い」から「誇り」へ。現場で知った、水と仲間の尊さ

小さい頃から業界に触れていたとはいえ、実際に働く前と後で、イメージのギャップなどはありましたか?特に建設業界というと、少し厳しく見られることもあるかと思いますが。

苅山: おっしゃる通りですね。中学校の頃にアルバイトをしていた時は、やっぱり「怖い」という印象がありました。現場では厳しい口調で叱られることも少なくなかったですから、「ああ、これがこの業界の当たり前なんだな」と思っていました。


-では、実際に働き始めてからは、そのイメージはどのように変わっていったのでしょうか?

苅山: 働き始めてから分かったのは、その厳しさは単なる怒りではなく、仕事に対する真剣さや、安全に対する強いこだわりからくるものだということです。


この仕事は、一つ間違えれば大きな事故につながる可能性もありますし、何より人々の生活を支えるインフラですから、中途半半端な気持ちではできない。だからこそ、皆さん真剣で、時に厳しい言葉になるんだと理解できました。


それから、この業界は「仲間意識が強く、みんなで協力してやっていく」という気持ちが非常に強いと感じました。一人では決してできない仕事なので、お互いをカバーし合い、支え合いながら現場を動かしていく。そのチームワークの重要性を、身をもって知ることができましたね。


-なるほど、表面的な印象だけではわからない、業界の深い部分に触れられたわけですね。そして、その中で代表という立場を継がれたのは、いつ頃のことだったのでしょうか?

苅山: 私が代表職を継いだのは、34歳の時、今からちょうど5年前になります。父が60歳になったら会社を引き渡したいという考えを以前から持っていまして、私も父の会社に戻って10年ほど経った頃から、将来的に会社を継ぐための準備を進めていました。父も、私が継いだ後も5年間は経営に携わりながら、会社を見守ってくれるという形で、スムーズに引き継ぎを進めることができました。


-お父様との信頼関係の中で、計画的に事業承継を進められたのですね。

苅山: はい。ただ、まさに今、会社として直面しているのが、人手不足です。

本来であれば、父はもう現場から身を引いて、経営に専念する形を考えていたのですが、現状では仕事を管理する人間が足りていないため、まだまだ現場のカバーをしてもらっている状況です。これも、私が代表になってから痛感している大きな課題の一つですね。


■会社が向き合う課題と、共に乗り越える仲間たち

-苅山設備株式会社が現在抱えている課題について、そしてそれを乗り越えるためにどのような方と一緒に働きたいと考えているのか、詳しくお聞かせいただけますでしょうか?

苅山: はい。代表に就任して以来、最も大きな課題として感じているのは「組織体制」、特に「人材育成」の面ですね。今、会社には50代、60代のベテラン社員もいますが、若い世代とは仕事に対する価値観が違うと感じることが多く、そこに壁を感じています。このジェネレーションギャップが原因で、残念ながら退職してしまう人もいるんです。


-世代間の価値観の違いが、離職にも繋がってしまっているのですね。具体的に、どのような点が課題だと感じていますか?

苅山: 若い世代に対しては、「何をしなければいけないのか」を明確にし、分かりやすく教えていくことが重要だと感じています。また、今いるベテラン社員にも、自分たちが教わってきたやり方ではなく、今の若い世代に合った教え方を教育していく必要性も感じています。社長になってから、人の出入りが激しい現状を目の当たりにし、人材育成が会社の経営、ひいては利益に直結するということを強く痛感するようになりました。水道工事の仕事は、決して一人で完結できるものではありません。だからこそ、育成は会社として必須だと考えています。


-経験も年齢も関係ない。大切なのは「前向きな気持ち」と「チームワーク」そのような課題を抱える中で、苅山さんが一緒に働きたいと考えるのはどのような方ですか?

苅山: シンプルに言うと、前向きでポジティブな方ですね。


-ポジティブな方は、どんな職場でも歓迎されると思いますが、特にこの水道工事業界で、どのような特性を持つ人が向いていると感じますか?

苅山: そうですね、人間性の面で言うと、団体スポーツの経験者は向いていると感じています。団体スポーツって、一人ではできませんよね。色々な人と関わり合い、時には意見をぶつけ合いながらも、最終的には目標に向かって協力していく。今の私たちの現場の仕事も、まさにそれなんです。数人でチームを組んで動くので、誰か一人にミスがあっても、他のメンバーがカバーし合うことで何とか成り立っていく。そういった協調性やチームワークの感覚が、団体スポーツを経験している方には備わっていることが多いように感じます。


あとは、自分に与えられた役割をちゃんと理解できる人も重要ですね。現場には監督や作業員、重機のオペレーターなど様々な役割がありますが、それぞれの役割を理解し、自分の持ち場で最大限の力を発揮できることが、スムーズな仕事に繋がります。


-なるほど。確かに、チームスポーツの経験は、現場での連携にも活かされそうですね。体力的な面も関係してきますか?

苅山: はい、おっしゃる通りです。どうしても肉体労働なので、体力は必要になります。面接でも「何かスポーツをされていましたか?」と尋ねることが多いのですが、団体スポーツの経験がある方は、体力的な面でも有利なことが多いと感じています。


-では、会社全体の組織として見た場合、どのような人材が特に必要だとお考えでしょうか?

苅山: やはり、30代から40代くらいの管理職ですね。彼らには、若い子たちの教育をうまく進めてほしいと期待しています。そして、上の世代と若い世代の間を取り持つ「パイプ役」としての役割も非常に重要だと考えています。以前はそういった人材がいたのですが、彼らが抜けてしまってから、組織のバランスが崩れたと感じています。


-「着実に、堅実に」未経験からプロの技術者へ育てる

未経験で入社する方や、若い世代の方々に対して、苅山設備としてどのような育成方針を考えていますか?具体的なマニュアルなどはこれからだと伺いましたが、理想としてどのようなステップで成長してほしいと考えていますか?

苅山: まずは、現場の基礎的な部分をしっかり学んでほしいと考えています。その上で、次に配管などの技術や専門知識を身につけていく。そして、並行して資格取得にも積極的に挑戦し、自身の成長に繋げていってほしいですね。


イメージとしては、一足飛びに全てをできるようになることを求めるのではなく、ステップをしっかり踏んで、着実に、そして堅実に技術や経験を積んでいくことを重視しています。焦らず、自分のペースで成長できる環境を提供したいと考えています。


■水道工事業界の真髄と苅山設備の未来

-苅山様から見て、この水道工事業界とはどのような業界だとお考えでしょうか?

苅山: 最初はとにかく仕事を覚えることに必死でしたが、この仕事はまさに「人々の生活に欠かせない仕事」だと強く感じています。私たちは、普段当たり前のように使っている「水」というインフラを支える仕事をしています。お風呂やシャワー、洗濯、料理…日常生活のあらゆる場面で水は必要不可欠ですよね。そういった人々の暮らしの基盤を支えていることに、非常に胸を張れるという誇りがあります。


-「水で世界をハッピーに」というお考えにも繋がるお話ですね。特に、その思いを強くされたきっかけなどはありましたか?

苅山: ええ。最近、全国的に災害が多く発生していますよね。実は先日、私たちの会社からも能登半島地震の被災地へ応援に行くことになったんです。私も次は行く予定だったのですが、今回は会長である父や他の従業員が現地に向かいました。彼らが帰ってきてからの話を聞くと、やはりその思いは一層強くなりましたね。


被災地では、水が当たり前ではない環境です。そんな中で、自分たちが水道を通し、水が出るようになった時の、お客様からの感謝の声、涙を流して喜んでくれる姿を見て、改めて自分たちの仕事の存在意義を深く感じたそうです。普段の仕事ではなかなか直接お客様から感謝の言葉をいただく機会は少ないのですが、被災地での経験を通じて、「人のために自分の技術が助けになる」ということを肌で感じ、仕事に対する姿勢や気持ちが大きく変わったと聞いています。


-現場でのリアルな声が、皆さんのやりがいを一層深めるきっかけになったのですね。一方で、この業界ならではの厳しさや辛さもあるかと思います。率直に、どのような点が大変だと感じますか?

苅山: 一番はやはり、体力的なきつさですね。穴を掘ったり、重い資材を運んだり、肉体的な負担は大きいです。それに、私たちは屋外での仕事ですから、夏は暑く、冬は寒い。雨の日でも作業しなければならない時もあります。特に横須賀は山が多いので、機械や車が入っていけない現場も少なくありません。そういった場所では、コンクリートを壊す機械やセメントなども、すべて人の手で運ばなければならない。そういった部分は、正直に言って大変だと感じます。


ただ、それ以上に、水が通った時の喜びや、自分たちの仕事が人々の生活を支えているという大きなやりがいがあるからこそ、続けていられるのだと思っています。


-「水」で世界を繋ぐ、二代目の新たな挑戦

ありがとうございます。それでは最後に、苅山設備株式会社として、これからどうなっていきたいか、どのような会社でありたいか、その将来のビジョンをお聞かせください。

苅山: 私が目指しているのは、「人に必要とされる会社」であり続けることです。現在、日本国内では人手不足が深刻で、それは私たちの業界も例外ではありません。そんな中で、私たちはベトナムからの実習生も受け入れていますが、彼らと接する中で、一つの大きな構想が生まれました。


私はベトナムにも行ったことがあるのですが、アジア圏を含め、世界にはまだまだインフラ整備が十分に整っていない地域がたくさんあります。そういった場所で、私たちの会社で技術を学んだ彼らが、母国に帰ってその技術を活かし、国のために貢献できるような環境を作っていきたい。


-それは非常に壮大なビジョンですね!まさに「水で世界をハッピーに」というミッションの具現化のように感じます。

苅山: はい。「水」は、どの国でも、どこの世界でも共通で必要とされるものです。だからこそ、苅山設備株式会社がその中心となって、世界の水に関わる分野で活躍できる人材を育てていきたいと考えています。


私自身、二代目として会社を継ぎましたが、ただ父が築き上げてきたものを「守る」だけでは、会社はいずれ衰退してしまうと思っています。もちろん現状維持も大切ですが、それだけでは新しい価値は生まれません。だからこそ、私なりの視点で、新たな会社としての価値を築き上げ、次に繋げていきたい。新しいことに積極的に挑戦していくことで、会社としても成長できますし、私自身も楽しく仕事ができると信じています。


-働く社員へのメッセージ:あなたにとっての「幸せ」を追求できる場所

苅山様ご自身が、そこで働く社員さんたちにとって、苅山設備がどのような会社であり続けたいとお考えでしょうか?

苅山: 従業員には、この会社で「やりがい」を持って働いてほしいと強く願っています。そして、何よりも「楽しく」働ける会社でありたいですね。


-「楽しい」という言葉の定義は人それぞれだと思いますが、苅山さんにとっての「楽しい」とは、具体的にどのようなイメージでしょうか?

苅山: 私にとって、仕事は人生を豊かにするための大切な「手段」だと考えています。もちろん、生きていくためにはお金も必要ですし、働くことは当然のことです。でも、人生の楽しさや幸せって、結婚したり、自分の趣味に没頭したり、家族と過ごしたりする時間の中に見出せるものだと思うんです。


だから、会社としては、社員一人ひとりが、そういった「自分にとっての幸せ」を感じられるための手段を提供できる場所でありたい。仕事を通じて、ある程度のゆとりや、お互いが助け合い、協力し合える環境があることで、それぞれのプライベートを充実させ、望む生活を送れるようにしたいんです。


-仕事が、個々の人生の幸せに繋がるための基盤であると。

苅山: まさにその通りです。毎日顔を合わせる職場で、みんなが楽しく働ける環境というのは、簡単なことではありません。人間関係や一人ひとりの価値観、考え方も様々ですからね。それでも、私たちは常に「みんなと楽しく働ける環境」を追求し、提供し続けていきたいと思っています。


■求職者への最終メッセージ:共に未来を創る仲間へ

最後に、苅山設備株式会社に興味を持ってくださっている求職者の皆さんに向けて、伝えたいこと、知ってほしいことがあればメッセージをお願いいたします。

苅山: 私たちの思いやビジョン、そして今会社が直面している課題について、少しでも共感し、「今の状況を変えたい」「この会社で力を貸したい」と感じてくださった方がいれば、ぜひ一歩踏み出してほしいです。私たちには、あなたの力が必要です。


水道工事業は、人々の生活を守る上で欠かせない仕事です。もし、この分野の技術者がいなくなってしまえば、私たちの生活基盤そのものが維持できなくなってしまいます。だからこそ、この重要な仕事を**「衰退させてはいけない」**という強い使命感を私は持っています。


苅山設備は、現状維持に甘んじることなく、常に新しい価値を創造し、国内外問わず、「水」を通じて世界をハッピーにできる会社を目指しています。この壮大な挑戦に、あなたも一緒に参加しませんか。私たちの思いや考えに共感し、共に未来を創っていける仲間を心からお待ちしています。


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あなたの「働く」が、誰かの「当たり前」を支える喜びへ。

神奈川県横須賀市を拠点に、水道インフラという人々の暮らしの基盤を支えている苅山設備。水道という生活の基盤を守り、育てることは、決して一人ではできない仕事です。しかし、だからこそ、仲間と力を合わせ、困難を乗り越えた時の達成感は格別です。


代表の苅山が「水で世界をハッピーに」という壮大な目標を掲げるように、私たちはこの仕事に大きな誇りと使命感を持っています。能登半島地震への支援経験を通じて、改めて自分たちの仕事が人々の生活にとってどれほど重要かを実感しました。


「建設業界は少し怖いイメージがあるかもしれない」そう語る代表自身も、かつてはそう感じていました。しかし、実際に現場で働く中で、その厳しさは仕事への真剣さや、安全に対する強いこだわりからくるものであると理解しました。そして、何よりも「仲間意識が強く、みんなで協力してやっていく」という、この業界ならではの温かさを知ったのです。


体力的なきつさや天候に左右される大変さもありますが、水が通った時の喜びは、それを上回ります。苅山設備では、年齢や経験に関わらず、前向きに学び、挑戦するあなたを全力でサポートします。未経験の方も、まずは現場の基礎から着実に技術を習得し、資格も取得しながらステップアップできる環境です。


「人に必要とされる会社」を目指し、国内のインフラを支えるだけでなく、海外のインフラ整備への貢献という大きな挑戦も始まっています。この大切な技術を「衰退させてはならない」という強い思いに共感し、人々の生活を足元から支える確かな技術を、私たちと一緒に身につけませんか?そして、「楽しく働ける会社」を共に作り上げ、仕事を通してあなたの人生を豊かにしていきましょう。


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